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故人の意志によっても選ばれている直葬

人が亡くなったら、通夜と告別式が日本の社会にとっては当然のことでした。しかし現在では、直葬という選択をする人が急速に増えてきています。直葬とは、火葬のみを行う葬儀であり、火葬式や荼毘葬などと呼ばれることもあります。

直葬の背景としては、身寄りのない人が増えたことも理由にあるようです。日本は長寿社会ですが、晩年は入退院を繰り返して、認知症や寝たきりになってしまう人も少なくありません。この場合、大規模な参列者を募るお葬式は必要ないと考える遺族も少なくないようです。

加えて故人の意志によって直葬で送る遺族も多くいます。葬儀は、費用がかかることでもあるので、残される者のことを考えた旅立つ側の気遣いもそこにはあります。ただ、お通夜と告別式を行わなくても、気持ちを込めて送り出すことは可能です。

棺を好きだったもので満たしてあげるなど、様々なお別れのしかたを選択できます。


カトリックにおける葬儀の行い方

宗教またはその宗派によって葬儀の行い方が多少異なる場合があります。カトリックはキリスト教の宗派の一つですが、その行い方はプロテスタントと違うところがあります。カトリックの場合は、まず危篤になっている状況から宗教関係者を呼び出すことになっています。

必要な道具を準備してお祈りを済ませた後、故人は運ばれます。次に、故人が運ばれたら参加者は聖書を読み上げる行為や聖歌を歌う行為などを行います。そして、故人は教会へ運ばれることになりますが、基本的にカトリックでは教会で葬儀が行われることになっています。

それが終わったら火葬されることになっていますが、遺骨を拾わないのがキリスト教のスタイルです。我々が住んでいる国で行っているスタイルと違っているので、戸惑いを感じることもあるのではないかと思われます。カトリックのスタイルで行う場合はあらかじめ知っておいた方が良いと言えます。


社会の変化による葬儀の移り変わり

葬儀というと、故人が亡くなったときに行われる宗教的な行事です。昔ですと自宅にお寺の住職を呼び、読軽が行われます。弔辞、弔電が読まれ、遺族、親族が焼香を行います。そして、その後に知人、参列者の焼香が始まります。

その後に行われるのが告別式です。告別式では故人と最後の別れをしたり、遺族の挨拶などが行われます。近年は自宅で行われることはほとんどなくなりました。それは、自宅がマンション化して棺桶が部屋を出ることができないからです。

また、昔は自宅で行っていたため隣、近所がお茶だし、駐車場の提供などの手伝いをしてくれましたが、近所付き合いが少なくなり、町内の昔からの機能が低下してきたため、自宅で行うことは一部の地方を除いてほとんどなくなりました。

これからの葬儀は、一般的な葬儀会館を経営している企業が一切を取り仕切りビジネス的に行われます。